2015年10月25日日曜日

シャッフルなきもち4

★ 本日ラストサンデーセッション

7時半オープン
8時スタート




スロブの常連ドラマー hithard氏による大好評連載シリーズ第四弾です!


シャッフルな気持ち 4

こんにちは! 前回までの「まずはブルースシャッフル創成期を聴いてみる」「ブルースシャッフルならまずこの人達」に続き、本編という感じに入っていきたいと思います。

メンフィス…。ブルースにとって重要な街であることをブルースを聴き始めてから知りました(恥)。B.B Kingの自叙伝でもミシシッピなどのアメリカ南部の綿花畑で働く黒人たちが一旗揚げようと向かうあこがれの街であったことが描かれています。僕はシカゴブルースが大好きなのですが、1940年代後半〜50年代前半のメンフィスではその後シカゴで活躍するブルースマンを含め多くのブルースマンがしのぎを削っていたそうです。いろいろな本などの記述によるとB.B.King、Bobby Bland、Robert Jr Lockwood、Sonny Boy Williamson Ⅱ、Howlin' Wolf、Junior Parker、James Cotton、Big Walter Horton、Hubert Sumlin、Mat Murphy、Pat Hare、Willie Johnson、Little Milton、Ike Turner、Rufas Thomas あたりが同時期にメンフィスにいたことになります。ひょえ〜・・・。力強いシャッフルを醸成したシカゴブルースに至る、まさに"シカゴブルース前夜"のシャッフルを聴いてみたいと思います。

Willie Steel(Howlin' Wolf、Charey Patton) Howlin' Wolfのメンフィス録音のドラマー。荒くも重たくてアタックの強力なシャッフルは、同時期のシカゴのドラマーの一歩先にいた感じもあります。
加速するシャッフルの疾走感がカッコいい!ハープはHowlin' Wolfですかね。


鋭角なギターの音と印象的なリフが好きなんです。Willie Johnsonと思われます。


柔らかい後ろから押しだすようなミディアムシャッフルが心地よいですねえ。


John Bowers(Junior Parker、James Cotton) Junior Parkerの初期録音のドラマー。のちにElvis Presleyが取り上げて大ヒットのMystery Trainの軽快でバネのきいたドラムもこの人のようです。
軽快なブギー。伸びやかなJunior Parkerの声とギターの自由なリズムがカッコいいです!


James Cottonの貴重なメンフィス録音。重たいシャッフルに絡むヒステリックなギターサウンドが最高!

Willie Sims(Jacke Brenston、Little Milton、Tina Turner etc) 1950年代前半にメンフィスで活動した人のようです。世界で最初のロックンロールとも言われるJackie BrenstonとIke TurnerのRocket88を叩いているドラマーでもあります。
そのRocket88。Ike Turnerのアバウトで勢いのあるイントロのピアノが好きです。


Little Miltonの声が若い!ギターの音が鋭角でリズムも立っていて気持ちよいです。


というわけで、今回は1950年前後のメンフィス録音のドラマーをご紹介しました。シカゴブルースほど重厚ではないですが、カラッとしたサウンドと荒々しさとスピード感のあるシャッフルが個人的には気に入っています。この時期のメンフィスブルースはまだまだ紹介したい人がいるのであと何回かメンフィスでいきたいと思います。

ではまた!by hithard